血の上の救世主教会 – 暗殺された皇帝を弔う教会の秘密と青いモザイク画(サンクトペテルブル)

Bonjour ! HIKARU です!

本日は先日訪れたロシア、サンクトペテルブルクを代表するロシア正教会の聖堂をご紹介します。

その名も通称、
「血の上の救世主教会」

なんとも血生臭い名前の聖堂ですが、
その裏にはロシア皇帝アレクサンドル2世の壮絶な悲劇が隠されているのです。

また表紙画像の通り、
モスクワのクレムリン宮殿を思わせる外壁装飾も特徴的ですね!
しかしながらその内装も負けず劣らずの美しさ!

今回もいつも通り写真多めの投稿ですので、実際にこの聖堂を訪れているような気分で楽しんで読んでいただければ嬉しいです!

ハリストス復活大聖堂
(血の上の救世主教会)

〇公式名
・露語: Собор Воскресения Христова
・英訳: the Cathedral of the Resurrection of Christ
・邦訳: ハリストス復活大聖堂
〇通称
・露語: Храм Спаса на Крови
・英訳: the Church of the Savior on Spilled Blood
・邦訳: 血の上の救世主教会

まずはその名前の由来を説明するがてら、教会が建てられた背景についてお話ししましょう。

この教会が「血の上の」と名付けられた理由、それはここがロシア皇帝アレクサンドル二世の暗殺現場だからです。

アレクサンドル2世
(在位: 1855-1881)

19世紀後半のロシア皇帝、アレクサンドル2世。

当時までのロシアでは広い土地を持つ領主が「農奴」を保有し、土地の開墾などを行っていました。
農奴というのは奴隷にも近い身分の小作人で、結婚の自由や移動の自由が制限され、畑仕事などの労働を課せられていた人々を指します。

この制度を大きく変えたのが、アレクサンドル2世。
1861年に「農奴解放令」を発布し、ロシアにおける全ての農奴を自由の身にしたのです。

自由になった農奴たちは大喜び。
しかし一方で、それまで農奴をこき使っていた身分の人々の中にはこの改革を快く思わない人々も一定数いたのでした。

そのような人々の中から「人民の意思」と呼ばれる革命家グループ、つまりテロ集団が生まれたのでした。

冬の宮殿

1881年3月1日、事件は起きます。

アレクサンドル2世を乗せた馬車が “冬の宮殿” を出発し、宮殿からほど近い運河沿いを走行中のことでした。テロリストの一人が馬車に向かって手榴弾を投げつけたのです。
この手榴弾により衛兵数人が怪我、馬車の扉が破損したものの、この時には皇帝への被害がありませんでした。

しかしながら皇帝が様子を見に馬車から降りてきたその時、別のテロリストがもう一つの爆弾を投げつけたのです。
狙い通り、この爆弾は皇帝の足元で爆発。
アレクサンドル2世は瀕死の重傷を負います。

重体のアレクサンドル2世はすぐさま冬の宮殿に緊急搬送され懸命の治療が施されましたが、約1時間後に帰らぬ人となったのでした。

アレクサンドル2世の後を継いだ息子アレクサンドル3世。
彼は父の死を悼み、この地に聖堂の建築を決めました。

設計は公募で行われ、中世のロシア建築様式であるロシア・ナショナリズムが採用されています。
着工から24年もの歳月をかけて完成されました。

「ネギ坊主」という単語があてがわれる特徴的な屋根が、モスクワの聖ワシリー寺院を彷彿とさせますね。

私が今回訪れた際は中央部分のネギ坊主を修復作業中だったため、この投稿の表紙画像にはPETERBLOGさんの画像を使用させていただいています。

PETERBLOG “Спас на Крови” (16, February, 2020)

教会内への入場は有料です。
入場料は350RUB(ルブリ)。
日本円で約700円です。
学生割引はあるのかな?わからなかったので正規料金で入りました。

内部の装飾も豪華絢爛。
全ての壁面をロシア正教のイコン画が彩り、コバルトブルーの壁画と重さ約10トンのシャンデリアが荘厳さと静けさを醸し出しています。

壁画だけで12年かかったとされているこの内装、どのようにして描かれているのか気になりませんか?

実はこれら全て、絵画ではなくモザイク画なんです。

上記のとおり小さな石のタイルを貼り合わせて描かれたイコン画(宗教画)。

ご存知の通りロシアの気候は寒くて乾燥。
このような条件下で油絵などは長期間持ちこたえることができません。
しかしながらモザイク画にすることで耐久性に優れた作品を作ることができるのです。

この聖堂のモザイク画はビザンツ建築(東ローマ帝国)の手法を採用しているものの、十数人の技師たちが共同で制作したためその描き方に統一性はありません。

しかしながらその背景をコバルトブルーに揃えることで、全体的な統一感を生み出しています。

名場面集 北側
名場面集 南側

この二枚は南北の壁に飾られた壁画。
イエスキリストが弟子を引き連れて歩く姿や、クリスマスの情景など、キリスト教における名場面が描かれています。

そして、聖堂の後方につるされた天蓋。
ここがまさにアレクサンドル2世が爆破を受けた場所だとされています。

写真が少し暗すぎるかもしれませんが、画面の彩度を上げて頑張って見てみてください。


最後になりますが、今回の記事の内容は全てこの教会のオーディオガイドから引用させていただきました。

200RUB(ルブリ)、約400円で日本語音声のガイドを聞くことができるので、訪れた際には是非利用してみてください!

オーディオガイド

まとめ

いかがでしたか?

なかなかきれいな写真が撮れていると自負しているのですが、この教会の美しさ、伝わったでしょうか?

サンクトペテルブルクにはこのほかにも様々なロシア建築、教会がいくつもあります。
今後もその一つ一つを紹介していきたいと思います。

次回の投稿に乞うご期待!
A la prochaine fois!!

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11 件のコメント

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    プロフィール

    HIKARU

    群馬県出身 筑波大学在学中

    2019年8月~2020年7月
    フランス ボルドー大学に留学中!
    専攻:文化人類学, フランス語

    イスラム教文化を調査しています!

    趣味:国際交流, 映画, 旅行, カラオケ